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下田武史の初球から送りバント

変わらないこと

2017年6月14日

HABに来る前、はるか昔の話です。
他局の先輩ディレクターとお酒を飲みながら番組作りについて話をしたことがありました。

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先輩の局は、県内でもトップの視聴率を誇る局で、その方が制作した特集は毎回のように高視聴率を取っていました。

でも、正直なところ、どこに高視聴率のポイントがあるのかわかりませんでした。構成も編集も、率直に言うと特別面白い作りではありませんでした。 …というか、むしろつまらな 

それを聞こうかどうか迷っていたところ、酔って向こうからそのことについて話してくれました。

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「ローカル番組は、家具なんだよ。お前は実家のリビングにあるソファーに何を求める?テーブルに何を求める?座れて、食事ができて…という変わらない、いつもと同じ役割だろ。それ以上のことを求めるか?では、番組に求められているのは何なのか。ゴールデンタイムに大物タレントを起用する東京キー局の番組は「先進的なオシャレ雑貨」かもしれないが、地方局のローカル番組はいつも変わらない実家のリビングの家具なんだよ。どこまで家具に徹することができるか。もっと欲を言えば、時計になれたら強いな」

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「変わらない」ということは、簡単なようで実はとても難しく、熱意のベクトルを間違えると、新しいものを求めてついつい変えたくなってしまうのです。

私も若いころは「変えたがり」で「オシャレ雑貨」を目指しがちでしたが、年を取るとともに少しずつその意味が分かるようになってきました。

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毎日夕方にお伝えしている「HABスーパーJチャンネル」
全国ニュースから県内のニュースに切り替わる時間が午後5時36分です。
私はこのタイミングで必ず「5時36分になりました」と言うようにしています。つまらない一言ですが、毎日毎日この同じ一言を聞くことで「下田が5時36分って言ったら、そろそろ夕飯の事を考え始めて、5時53分に下田が出なくなって全国のニュースに切り替わったら夕飯の準備を始めよう」と、生活のリズムを作る1つの要素になれたら、強いのかなぁ。あの時先輩が言っていた時計とは、こういうことかな。
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そのためには、私自身、番組を降ろされずに長く続けることが大切になります。頑張らないと!

そして、故郷を離れて県外に就職した息子が久しぶりに帰省し、居間に腰かけてテレビをつけて「あれ?この人まだやっているの?変わらないな。懐かしい」という会話が交わされる。そこが地方局のアナウンサーとしての目指すところなのかな、と思っています。

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さて、この文章を読み返してみて、いま私が思っていること。
「作った特集がつまらない」とまでこき下ろしてしまった先輩が、今回の投稿に気づきませんように…
いや、こき下ろしたのではなく「大切な教えをいただいた」という主旨なんですよっ!

下田武史

HABアナウンサー

下田武史

しもだたけし

誕生日:2月10日
出身地:東京都葛飾区
出身大学:江戸川大学
担当番組:「HABスーパーJチャンネル」キャスター
「高校野球中継」など
趣味:野球・バドミントン
特技:送りバント(三塁線にきっちり転がします)柔道弐段(切れ味抜群の鮮やかな受け身が持ち味)

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