



未来を担う若者たちやアーティストと一緒に、郷土芸能の魅力を発信し、
地域から日本中を盛り上げていくイベント「わっかフェス」。3回目と
なる今年は、去年・おととしの秋田に続き、富山での開催となりました。
富山・石川で紡がれた郷土芸能と、日本のトップアーティスト・ゆずで
作り上げたステージは、会場が一体となり
大きな輪が広がりました。
富山県から参加した郷土芸能は、町を踊り流す「おわら風の盆」で有名な
富山県民謡越中八尾おわら保存会。
五箇山民謡の伝承と普及を目的に創部された、
富山県立南砺平高等学校・郷土芸能部。
新湊・放生津(ほうじょうづ)地区の獅子舞行事、二の丸町獅子方若連中。
そして石川県からも、去年1月の地震と9月の豪雨
で大きな被害を受けた輪島市の御陣乗太鼓が登場。
客席を圧倒しました。
さらに、横浜国立大学 民謡研究会合唱団(みんけん)の学生たちも、
富山に通って郷土芸能を学び、本番では
堂々と「おわら風の盆」を披露しました。
ステージ後半にはゆずのライブ、そしてゆずと郷土芸能団体のコラボなども
行われ、郷土芸能の魅力を発信。
番組ではわっかフェス当日の熱いステージのほか、若い世代が郷土芸能を担う姿、
都会の学生たちが郷土芸能の世界に飛び込み成長していく様子など、密着ドキュメント
を交え、特別番組として放送します。
出演アーティスト
ゆ ず

北川悠仁、岩沢厚治により1996年に「ゆず」結成。'97年に1st mini album『ゆずの素』でCDデビュー後、翌'98年にリリースした『夏色』がスマッシュヒット。以降『栄光の架橋』『虹』『雨のち晴レルヤ』などヒット曲を多数送り出す。デビュー25周年を越えた現在も精力的に活動を行い、2023年秋には神奈川・横浜に開業した世界最大級の音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」のこけら落とし公演を開催。アンコール公演を含め、5日間で約10万人を動員した。最新曲『flowers』が配信中。
郷土芸能団体
富山県富山市県民謡越中八尾おわら保存会

おわら風の盆は毎年9月1日から3日にかけて、町中のぼんぼりに淡い灯がともり、揃いの法被や浴衣姿に編笠をつけた踊り手が、三味線、胡弓の地方(じかた)にあわせ踊り、町中を流し歩きます。おわら風の盆が行われる9月1日は、立春から二百十日目にあたり、台風到来のシーズンと重なる風の災厄日とされてきました。豊作を祈るとともに、風の災害がおこらないことを願う行事として「風の盆」という呼び名が付けられたと言われています。
富山県南砺市南砺平高校・郷土芸能部

南砺平高校は、世界遺産で有名な合掌造り集落の近くにある全校生徒60名程の小さな学校です。郷土芸能部は、五箇山民謡の伝承と普及を目的に創部され、全国高校総合文化祭での入賞回数は全国最多となっています。披露する演目は、日本最古の民謡とされる「こきりこ」、平家の落人伝説を唄った「麦屋節」の2曲です。
富山県射水市新湊・二の丸町獅子方若連中

富山県は、獅子舞伝承数がお隣石川県と並び全国1位であり、県内全域において獅子舞文化は年中行事の1つとして行われています。中でも今回ご紹介します射水市新湊・放生津地区は、古くから海に面した漁師町として栄え、獅子舞をはじめとした伝統の行事が数多く残っています。新湊・放生津地区の獅子舞は毎年5月の春祭りに各町内にて早朝から夜遅くまで家々の厄払いを行いながら舞います。漁師町ならではの、アップテンポなお囃子と天狗と獅子との戦い、『キリコ』という花笠をつけた子どもたちとの掛け合いがありストーリー性の高い演舞がこの地区の獅子舞の特徴でもあります。また、松明を使い獅子と戦う『大回り』や漁師さんの家で大漁を祈願する『おべっさん』はこの地域ならではのもので必見です。今回は、わっかフェスということで、地区の中でも特に若い方が多い『二の丸町獅子方若連中』の皆さんによる演舞です。地域の伝統を担う次世代の熱い熱い心意気をご覧ください。
石川県輪島市御陣乗太鼓

輪島市名舟町に伝わる郷土芸能。1577年に上杉謙信の軍勢を、住民が太鼓を打ち鳴らし追い返したのが起源とされ、石川県指定無形民俗文化財に指定されています。震災の影響で祭は簡素化して神事だけを行い、御陣乗太鼓は名舟町の町民の前で奉納打ちを行いました。保存会のメンバーは能登の魅力発信のため、県内外のイベントに広く出演しています。