11月26日(日)「祖父は人間国宝」放送です
2年ぶりにドキュメンタリー番組を制作しました
2023年11月26日(日)午後4時55分放送です
加賀市在住の木工芸の重要無形文化財保持者に認定されている
木工芸の川北良造さんの制作風景を取材しました
https://www.hab.co.jp/program/program-44930/
2020年に金沢に移転した国立工芸館の収蔵作品を紹介する
デジタルミュージアム~清らなる工芸~のディレクターをしています
その関係で様々な工芸作品を間近に見る機会ができ
川北良造さんの作品も紹介させていただきました
現在も精力的に活躍される人間国宝の皆様とお会いし
様々なお話を聞く機会にも恵まれ
次第に石川の人間国宝の方をじっくりと取材したいという思いが強くなりました
今回そうした機会がいただけたこと、本当に光栄に思っています
取材をお受けくださった川北工房の皆様に感謝申し上げます
作品の美しさと佇まいがまず心に残りますが
今回、制作風景を取材する時間をいただき間近にその技を目にすると
積み重ねた時間の厚みに驚かされました
一朝一夕では完成しえない技の凄さに圧倒され
工芸に携わる時間の濃さがひしひしと伝わってきたのです
手工芸、手仕事などと評されることも多い工芸ですが
まさにその通り、匠の手から生み出される技の数々に心を打たれました
川北さんは現在、息子・孫と三世代で木工芸の仕事をされていて
番組では、孫の浩嗣さんが「人間国宝・川北良造」について
沢山インタビューで語ってくださっています。
孫の視点からだからこそ分かる点も多く
とても興味深いインタビューを沢山番組で聞くことができます
映画ですら早送りや二倍速、まとめの短い動画で見る若者がいるという時代
タイパなど時間をかけずに情報を得ることが求められていたりしますが
そうではないものの美しさや崇高さが少しでも伝わればと思っています
ナレーションは俳優の常盤貴子さんにお願いしました
柔らかく芯のある声で語ってくださっています
冒頭は「毎日、木に向き合う人たちがいます」というナレーションで始まります
「手仕事の美しさを感じてもらいたい」
「こうした作家のみなさんが石川県にいて石川の伝統工芸を」
ディレクターとして伝えたい事、今皆さんに知ってもらいたい事を
冒頭の一文に込めました
取材は去年の初夏から始めましたが、放送が決まったのは今年
秋に最後の取材に入り、さあ編集と思っていた矢先に体調を崩してしまい悔しかったけれど
この番組があったからこそ、しっかり養生しこの番組のために何が何でも復帰したいと思えました
晩秋の夕刻のひととき
5チャンネルで工芸の美しさを沢山の方にご覧いただきたいと思います