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農口尚彦の夢造~86歳現役 酒造りの神~

放送日時

9月16日(月・祝)午後2時50分

 

 

番組内容

酒造りの神とも称され全国にその名が知られる名杜氏・農口尚彦(のぐちなおひこ)が2017年、2年ぶりに酒造りの道に復活した。復活の舞台は小松市観音下町に造られた最新鋭の酒蔵。その名も「農口尚彦研究所」

 

地元企業が農口杜氏の技術と生き様を後世に伝えようと建設した。全国新酒鑑評会では27回金賞を受賞。1970年以降低迷を続けた日本酒市場で、吟醸酒ブームの火付け役となった。2006年に現代の名工に認定、2008年に黄綬褒章を受章。その輝かしい経歴をもってしても「日々勉強」と研鑽を積む農口杜氏。夢はイメージする味を醸し出して多くの人に喜んでもらうこと。酒造りは「夢造(ゆめづくり)」でもあるという。

 

冬に集中して行われる酒造り。一度仕込みに入ると週末も正月も自宅に帰れない。「農口杜氏のもとで学びたい」と志願した8人の弟子とともに、寮に泊まり込みで仕事を進める。番組では、様々な困難にぶつかりながらも酒造りに挑む様子に密着。弟子との素のやりとりもたっぷり見せる。

 

1975年度に135万㎘造られていた日本酒は、2017年度には約41万㎘まで減少。こうした中農口尚彦研究所では、1年目は180㎘、2年目は倍近くの324㎘を製造。背景には「アルコールは世界市場」と見据えた取り組みがある。そのひとつが国際線での日本酒の提供だ。『SAKE』の魅力を外国人に伝えるきっかけにもなっている。また、すでに香港・マカオ・台湾へ農口杜氏の酒を輸出しており、今後はアメリカやヨーロッパにも拡大する方針だ。

 

伝統にとらわれず、常に時代を読んできた。革新を恐れずに挑戦し続けてきた。86歳現役 酒造りの神。その素顔、夢に迫る。

 

 

カメラ・映像 / 浜崎和彦

ディレクター / 中田絢子