過去の放送 Previous Shows

ふるさと納税戦線異状あり

キョーシリ

年末は「ふるさと納税」が、にわかに熱気を帯びる時期です。
受け入れ額は右肩上がりで伸びていて、昨年度は過去最高のおよそ5127億円です。例年、このうちの6割が、11月から12月にかけて受け入れられているそうなんです。締切が12月末日ですからね。
自治体にとっては、ラストスパート、ここが書き入れ時です。
県内でも返礼品に力を入れて多くの寄付を受けている自治体があります。2017年度は、七尾市、輪島市、羽咋市の順、これが昨年度は羽咋市、七尾市、輪島市の順になりました。これまで七尾、輪島、羽咋が三強を形成してきました。七尾は海産物や温泉宿泊券、輪島はふぐや漆器、そして羽咋は各種のグルメという人気の特産品を抱えているので人気が高いんですね。ここに地殻変動を起こす自治体が現れました。金沢市です。

返礼品として金沢マラソンふるさと納税ランナー枠 5万円というのを作りました。600人以上がこれを活用、単純計算でこれだけで3000万円以上の寄付を集めました。

昨年の実績1890万円から今年は億を超える勢いです。
4月にふるさと納税のラインナップを拡充させ、金沢マラソン以外にも、市内観光に使える旅行クーポンなどを充実させていて、担当者は「食・スポーツ・文化など、市の魅力を積極的に発信しています」と話しています。

金沢がふるさと納税に本腰を入れたという情報は、ほかの自治体も把握しています。

工夫で対抗しようというのが昨年度1位の羽咋市。「今の時期ならおせち」など、季節に合った地元商品を投入するなど工夫をして今年も1位をうかがっています。

それに対して、金沢市の動きを歓迎しているのが七尾市。金沢が旅行クーポンなど拡充させたことの相乗効果か、七尾の返礼品の温泉宿泊券が伸びているそうなんです。ふるさと納税返礼品で金沢に来た人が「金沢だけでなく七尾市内の温泉にも泊まろう」という流れができているのでしょうか。
主なターゲットは県外の人たちなので、こうした相乗効果があると理想的ですよね。

1人でも多くの人に石川県の魅力を知ってもらって、なおかつお金が集まれば良いですよね。

一覧へ戻る